ライディング上達の影に潜む意外な落とし穴

BIKE CLINIC

JOYRIDEでは効率良くライディングを上達させる為には路面状態のやさしい状況から反復練習し、徐々に条件を難しくしていく事が重要だと考えていますが、重要なのは路面状況に関してだけではありません。

 

それはバイクの「サイジング」、「ポジショニング」、「サスペンションセッティング」も乗る人にとって最善でなければなりません。例えば、「バイクが小さ過ぎて体を動かせる範囲が狭く、体が前に投げ出されコーナリング中にハンドルが切れ込む」、「ハンドルが短く高いのでコーナリング中に前輪が滑りやすい」、「フロントサスペンションが柔らか過ぎるので急斜面で体が前に投げ出されそうで怖い」。

 

これらの症状は全てライディングの善し悪しだけが影響しているのではなく「サイジング」、「ポジショニング」、「サスペンションセッティング」によって起こる症状なのです。どんなに適切な運動動作を行なっても、思うように曲がれない、セクションをこなせない、飛べない。それはそのライダーにとって間違った「サイジング」、「ポジショニング」、「サスペンションセッティング」と言う事で起こる事があるのです。

 

この3つに関しては非常に専門的な知識が必要になります。サイズに関してはリーチとスタック、ポジションに関してはステム、ハンドルバーの関係とクランクの長さ、サスペンションに関してはサグを取る事が大前提です。これらの事はプロショップに相談しましょう。

 

特にフレームサイズに関してはフレームを買い直すのは金銭的にも大きな負担になるので購入時に注意が必要です。必ず適正サイズを選ぶようにすると良いでしょう。小さめが良いとか、大きめが良いとかと言う好みの問題は厳密に言ってしまうと当てはまりません。自分の体にしっかりと合ったものでライドする事が上達への近道です。

 

技術があり順応性の高い人はどんなサイズでもある程度は乗りこなせてしまいますが、そうでない人には乗りにくく感じてしまいます。それによって技術の上達を妨げてしまいます。自分をバイクに合わせるのではなく、自分にバイクを合わせてください。

 

「慣れれば何でも一緒だよ」と言う人もいますが、もしそれがまかり通るのであれば、メーカーはバイクのサイズを分ける必要がなくなってしまい、オートバイのようにワンサイズで良くなってしまいます。

 

適性サイズでないとバイクの上で体を動かすに当ってデメリットになる事が多く生じてしまいます。ステムやハンドルでも調整しきれない場合もあり、最悪は1つの動作を行ないたくても物理的に出来ないと言う事も起こりうるのです。これは意外な盲点であり、軽視出来ない部分だとJOYRIDEでは考えています。

 

スーツ屋さんが体に合わせてスーツを仕立ててくれるように、スノーボードショップがお客さんの身長に合わせて適切な長さの板を選び、バインディングの角度をセッティングしてくれるように、適切なバイクセットアップを行えるプロショップに相談する事を強くオススメします。

 

行きつけのプロショップがない方は、ライディングクリニックにいらっしゃった時にご質問下さい。バイクのサイジング、コックピット作り、サスペンションセッティングなど、納得のいくまでご説明させていただきます。

 

「効率の良いライディングの上達」を考えていくと、色々な部分でかなり細かく見ていく必要があるんですね。まあでも時としては、好みを優先して遠回りするのも悪くはないと思います。遊び心もMTBには必要ですもんね。

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