
2019年より一般社団法人DKFREERIDE MTB LOGICではMTBトレイルビルディング学を学ぶための講習会を開講しています。
近年全国各地にMTB普及のための任意団体が増え、常設コースをはじめとするMTBフィールドが増えつつあります。世界の後を追うように日本でもようやくフィールドを確保し整備する文化が定着し始めました。
しかしながら、トレイルビルディング学はまだまだ一般的には知られていなく、各団体、各事業者ともに手探り状態で行われているのも確かな現状です。
DKFREERIDE MTB LOGICでは国内で10年以上培ってきた実績のあるトレイルビルディングの手法と、海外でも実際に取り入れられている技法を用いたトレイルビルディング学を学ぶための講習会を開催し日本に広めることで、安全でいてかつ楽しめる MTBコースや持続可能なトレイル造りを国内にも広めていきたいと考えています。
また将来プロトレイルビルダーとして働ける人材を育てる機会となればと願っています。
日本でのMTB普及のためにはMTBフィールドの充実が最も重要な課題であると考えていますが、適切な手法でのフィールド造成方法の普及が急務だとも考えています。
MTBトレイルやコースは単に楽しいという事だけではなく、「丈夫で壊れないトレイル」、「災害を食い止めるトレイル」、「持続可能なトレイルの維持」が絶対に必要な要素になります。その条件を満たし安全性と楽しさが付随された上で、マウンテンバイカーに愛されるトレイルやコースになるのだと考えています。
全国各地に適切な方法で造成されたフィールドの充実こそがMTB普及のためには重要なのです。
大雨の影響を最大限に考慮しながら災害を抑制し、その土地の地形条件を生かし、その地域に適したMTBフィールドの造成。そしてアクションスポーツとも言われるMTBの楽しさである、ターン、ジャンプ、ドロップオフを最大限に楽しめるMTBフィールドが出来ていけば日本のマウンテンバイクは未来は明るいものになると信じています。
トレイルビルディング総論
1)MTBトレイルの歴史
日本各地での活動
国内と海外の違い
2)場所選定(現地調査)
①土質
②日当たり
③気候
④年間雨量
⑤日照時間
⑥地形の見極め
⑦土地の起伏と傾斜
⑧伐木の必要性の見極め
3)土の種類
①赤土
②黒土
③砂利
④山砂
⑤粘土
⑥真砂土など
4)水のコントロール
①雨水のコントロール
②水源と水脈の見極め
5)走路のライン取り
①地形を見極めながらのライン取り
6)走路幅の設定
①フィールドに合わせた設定
7)走路の造成
①バームの作り方
②パンプの作り方
③ジャンプの作り方
8)クライミングトレイル
①地形を見極めながらのルートの設定
②上りに適したコーナーの設定
9)営利目的と非営利目的
①営利目的フィールドの特徴
②非営利目的フィールドの特徴
10)安全管理
①重機を使う場合
②道具の管理
③身体のコンディショニング
11)ディグボランティアの考え方
①ボランティアとは
②ディグボランティアの心構え
③ボランティアに求めるもの
④ボランティアの入るタイミング
トレイルビルディング各論
1)スコップ操作テクニック
①スコップの持ち方
②スコップの掘り方
③スコップでの土の叩き方
④スコップでの土の盛り方
⑤バームの面だし
⑥リップの面だし
⑦走行面の面だし
2)フロウトレイル
①ローラー
②バーム
③テーブル
④走路幅
3)テクニカルトレイル
①ルーツ
②ロック
③ドロップ
④走路幅
4)ジャンプトレイル
①リップ
②バックサイド
③テーブル
④走路幅
5)パンプトラック
①ローラーの形状と配置
②バームの半径や形状
6)バックホーの使い方(免許所持者が多い場合のみ)
①傾斜地での運転
②バケットの叩き
③バケットのなぞり
④バケットの角付け
⑤バケットでの面出し
⑥排土板の活用法
⑦安全確認

日程の詳細は順次アップいたします。